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論文

Nuclear spin relaxation in molten LiBeF$$_{3}$$

大野 英雄; 松尾 徹*

Journal of Nuclear Science and Technology, 27(1), p.45 - 48, 1990/01

LiF-BeF$$_{2}$$系(Flibe)溶融塩は原子力分野でも有用な物質と考えられているが、本稿では溶融LiBeFe$$_{3}$$中のフッ素の挙動を核磁気共鳴法により解析した。LiBeF$$_{3}$$の溶融状態における$$^{19}$$Fの核スピン格子緩和時間(T$$_{1}$$)の温度依存性を測定した結果、約813KにT$$_{1}$$の極少が現われた。これは[BeF$$_{4}$$]錯イオンからフッ素イオンが離脱し、液中を拡散する機構によって説明される。フッ素の平均跳躍時間は$$tau$$(s)=1.9$$times$$10$$^{-15}$$ exp(1.04(ev)/kT)であった。融点直上の低温領域では、別の機構、すなわち、[BeF$$_{4}$$]錯イオンの回転による$$^{19}$$Fの緩和が支配的であり、この領域での活性化エネルギーは、融体の粘性係数の活性化エネルギーに近い値をもつ。

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